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着物で楽しむ津島の町並み

『つしまいろ』Vol.01 2018年3月発行記事


街の記憶と出会う時間

 名古屋駅から電車で30分、愛知県の西側に位置する津島市。その中でも歴史的な建物や旧跡が多く集まる旧市街を、着物を着て街歩きを楽しむことができる『津島きものDE街歩き』が月に1回開催されている。

 このイベントに参加した斉木さんに感想を伺った。

着物レンタルも着付けもお願いできたので、気軽に参加できました。足元をブーツで合わせるなど、自由に動きやすく着こなせるから良かったです。

 町家が建ち並ぶ本町筋の近い会場で着付けをし、街歩きがスタート。最初に訪れたのは明治27年に建てられた加藤薬局。

店内に古い薬棚や右から読む看板があり、昔の様子をそのまま残していて面白いですね。

 加藤薬局から歩きだしてほどなく、堤から見下ろす形で広大な池が目に飛び込んでくる。天王川(てんのうがわ)公園だ。かつて天王川と呼ばれた川が堰き止められ、今は池となったこの公園のほとりには、御旅所がある。

 御旅所は、日本三大川祭りに挙げられる『尾張津島天王祭』で、津島神社の御神体を迎える場所。かつてはここに天王橋がかかり、織田信長は橋上から祭を観覧したと伝わる。

 御旅所から、祢宜町の町家が連なる路地を通り抜けると、津島神社の楼門が見える。この楼門は、豊臣秀吉が建てたものだ。


 津島神社の次に向かったのは、清正公社と呼ばれる社。戦国武将、加藤清正が幼少の頃に、ここで盗賊に襲われ、鬼のお面をかぶって退治したとの逸話がある。武将好きには堪ら

ない場所が、街のそこかしこにある。



 最後に訪れたのは浄土真宗の大寺、成信坊。長島一向一揆で織田信長と対立した、救如上人を守った寺である。ここの参道の石畳は、人々が使い古した石臼を納めたものという。


 ここまで、約1時間の街歩き。

少し歩くだけで重要文化財や戦国武将の逸話に出会える津島は、濃い魅力のある街だと思いました。もっと色々知りたくなりますね。

 歴史を重ねた津島の街には、着物が似合う場所が数多い。着物とともに楽しむ景色は、きっと、普段と違って見えるのだろう。


 

津島きものDE街歩き

主催: 音緒(ねお)さん

開催日程: 毎月第2土曜・日曜 13:00~

  ※津島のお祭りの月は特別日程 7月は第4土・日、10月は第1土・日

参加費: 1,000円(別途オプション、レンタル 2,000円 着付け 1,500円)

参加申込: Facebookページでご確認ください

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